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そのVISAはどこのVISA?発行会社が大事
世界で使える、5つの国際ブランドのページにて、クレジットカード発行会社(イシュア)と、国際ブランドは分けて考えるべきと説明しました。復習となりますが、例えばVISAなら、VISAインターナショナルから発行ライセンスを取得している会社(もしくはライセンスを又借りしている会社)が、VISAブランドがついたクレジットカードを発行しているわけですね。
それを踏まえた上で、例えばこんな会話。
「なかなかクレジットカードの限度額が上がらなくて」
「どこのカード持っているの?」
「えっ、ビザだけど……」
……というのは(VISAが付いているという意味で)100%間違いというわけではありませんが、これだけを聞いて、アドバイスを出せる人はいないでしょう。なぜなら、この会話では、どの会社が発行したクレジットカードを持っているのかがわからないから。分かるのは、「国際ブランドであるVISAのマークが付いた、どこかの会社が発行しているカード」、ということだけです。
後述しますが、同じVISAでも発行会社(イシュア)が違えばサービスが全く異なります。しかもこれは、VISAに限った話ではありません。本ページでは、多くの方が間違って認識している、国際ブランドとクレジットカード発行会社(イシュア)の違いと関係について説明します。
国際ブランドと発行会社(イシュア)の定義
まずは、本ページの説明において核となる、クレジットカードの「国際ブランド」と「発行会社(イシュア)」について説明します。
本カテゴリ内にて、これまでにも必要に応じて簡単に触れていますので、最初からお読みになった方には重複する点もあるかもしれません。ですが、この定義が説明に必要不可欠なため、すでにお読みの方も、おさらいもかねてお付き合いいただければ幸いです。
国際ブランド
国際ブランドは、世界にまたがって利用できる決済機構のことです。JCB, VISA, Mastercard, Amex, Diners Clubの五つの主要な国際ブランドが存在します。
個々のクレジットカード会社が、それぞれ個別に全世界に加盟店を開拓していくことは実質不可能です。そのため、こういった決済機構を利用させてもらい、決済性を高めているんですね。
現在発行されているほとんどのクレジットカードに、いずれかの国際ブランドがついています。大抵はカード表面(希に裏面)に、下記のようなロゴマークがついていますので、すぐにこれが国際ブランドだな、と分かるでしょう。店頭や銀行ATMなどで、ご覧になったことがある方も多いはずです。
実際のクレジットカードの券面にて例を挙げてみましょう。下記は、国際ブランドのVISAが付いているクレジットカードです。このように、大抵は右下に国際ブランドのロゴマークがついています。
皆さんも、お手持ちのクレジットカードがあれば、表裏を見て、確認してみてはいかがでしょうか。
発行会社(イシュア)
発行会社というのは、読んで字のごとし。そのクレジットカードを発行している会社のことです。
一般的には、カード裏面に、サポートデスクの電話番号と併せて会社名の記載があります。提携カード等においては2社以上の名前が書いてあることもありますが、その場合はどちらかが発行会社です(カード利用明細を送ってくる方が発行会社、と考えれば良いでしょう)。
発行会社は、サービスやサポート、入会審査や利用者の管理など、クレジットカードに関する全ての業務を担当しています。よって毎月の利用明細書や、更新カードも、この発行会社から届いているはずです。
↑のカードは、最初に掲載したカードの裏面です。発行会社は三井住友カード株式会社であることがわかります。表面にVISAのマークがついていましたが、見ての通り、国際ブランドであるVISAがクレジットカードを発行しているわけでありません。三井住友カード株式会社が、VISAから発行ライセンスを供与してもらい、VISAマークのついた三井住友カードを発行しているのです。
これは、VISAに限ったことではありません。国際ブランドがついたクレジットカードを発行しているのは、該当の国際ブランドの発行ライセンスを供与された、クレジットカード発行会社です。
同じVISAが付いているカードでも、発行会社によってサービスが全く異なる
ここで重要な点として、国際ブランドと、クレジットカード発行会社は別に分けて考える必要があるということです。
私たちにクレジットカードのサービスを提供しているのは、発行会社の方です。国際ブランドは、ただ決済性を高めるためについているだけで、サービスには関係ありません。
つまり、発行会社が違えば、サービスは全くことなるのです。
AとBというクレジットカード発行会社があったとし、それぞれVISAカードを発行していたとしましょう。同じVISAマークが右下についていますし、全世界のVISA加盟店で使えることには違いがありません。
しかし、クレジットカードに関する一式の業務やサービス内容(限度額や審査なども含む)は、A社とB社がそれぞれ独自に担当しており、全く異なるものなのです。
A社のVISAカードは限度額が高いかもしれませんし、B社は保険が手厚いかもしれません。年会費も違うかもしれませんし、サポートの質も違うかもしれません。入会審査の厳しさも違うかもしれません。
つまり、同じVISAが付いているカードでも、発行会社によって全くの別物のクレジットカードになるんですね。
他の国際ブランドでも同じ
ここではVISAで例えましたが、この原則は、その他の国際ブランド:Mastercard, JCB, Amex, Diners Clubでも同様とお考えください(とは言え、Diners Clubだけは、日本では発行会社が1社しかないので気にする必要はありませんけれど)。
特に注意が必要なのはJCBとAmex。この2つは国際ブランドであり、他社に同ブランドの発行ライセンスを供与していますが、自社ブランドとしてもクレジットカードを発行しているからです。
例えば株式会社ジェーシービーが、国際ブランドJCB付きのカードを発行、アメリカン・エキスプレス日本法人が、国際ブランドAmex付きのカードを発行……という感じですね。
その場合であっても、上記のように、発行会社と国際ブランドは分けて考えた方が良いことに変わりありません。
というわけで、JCB(やAmex)という国際ブランドがついていても、株式会社ジェーシービー(やアメリカン・エキスプレス日本法人)が発行しているか、そうでないかはまた別の話になるわけです。
以降の話でも、引き続き国際ブランドと発行会社は、例え名称が同じでも、別として考えてください。
会話だとどちらを指しているか分からない
当サイトでは基本的に、発行会社は会社名(日本語表記)、国際ブランドは英語表記で書いています。なので、「株式会社ジェーシービーが、国際ブランドJCB付きのカードを発行」といってもしっくりくると思いますが、会話だとそうはいきません。
Aくん「どこのカード持ってるの?」
Bくん「“ジェーシービーのカード”だけど」
Bくんが発行会社と国際ブランドのことを理解していれば、株式会社ジェーシービーが発行しているクレジットカードの意味で言うでしょう。
逆にクレジットカード初心者さんであれば、国際ブランドJCBが付いている、どこかの会社が発行したクレジットカードかもしれません。
この辺り、会話だとなかなか分かりづらいこともあり、このことで混乱・誤解が生じることもよくあります。
国際ブランドと発行会社の役割・関係
国際ブランドは、利用者の情報を一切保有していない
先ほど、サービスやサポートは、発行会社が行うと書きました。逆に言えば、国際ブランドは、そういったことには関与していません。そもそも国際ブランドは、クレジットカード会員の情報すら一切保有していないのです。
ですから、例えばあなたがVISAブランドのついているカードを持っていたとしましょう。そうであっても、VISAの元締めであるVISAインターナショナルは、あなたがVISAカードを持っていることすらも知らないのです。
国際ブランドは決済の利便性を高める為についているだけ
先ほども軽く触れましたが、国際ブランドがなんのためについているかと言えば、決済性を高めるために付いているだけです。
ここでもVISAを挙げると、クレジットカードにVISAブランドが付けば、自社(発行会社)の加盟店に加えて、VISAという決済機構に加盟している全世界の加盟店で使えることになるのです。
もしも私たちが使っているクレジットカードに国際ブランドがついていなかったらどうでしょうか。海外ではもちろん使えませんし、国内であったとしても、使えるお店は圧倒的に少なくなってしまいます。
それが国際ブランドと提携する事により、国内外を問わず利用できる店舗が増えるということ。つまり国際ブランドは、決済の利便性を高める為についているだけなのです。誤解を恐れずに極端に言うと、決済性を高めるためのオマケみたいなものだと考えてください。
次の表をご覧ください。実際のクレジットカードと、発行会社・国際ブランドを表にまとめたものです。
カード名称 | 発行会社 | 国際ブランド | つまりは |
---|---|---|---|
JCB[LINDA] | (株)ジェーシービー | JCB | JCBの加盟店で使える ジェーシービーカード |
イオンJCBカード | イオンクレジットサービス(株) | JCB | JCBの加盟店でも使える イオンカード |
セゾンAmex | (株)クレディセゾン | Amex | Amexの加盟店でも使える セゾンカード |
ANAアメリカン・エキスプレス・カード | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド | Amex | Amexの加盟店でも使える アメリカン・エキスプレス・カード |
三井住友VISAカード | 三井住友カード(株) | VISA | VISAの加盟店でも使える 三井住友カード |
三菱UFJニコスVISAカード | 三菱UFJニコス(株) | VISA | VISAの加盟店でも使える 三菱UFJニコスカード |
ライフMastercard | (株)ライフ | Mastercard | Mastercardの加盟店で使える ライフカード |
上記表の「つまりは」の所が重要です。VISAやMastercard等の国際ブランドよりも、発行会社に注目してください。
発行会社のサービスの良し悪しが大事
前述したように、発行会社はサービスやサポート、盗難・悪用時の対応等を全て行います。すなわち、例えば一口にVISAといっても、発行会社が違えば、付加価値もデスクの対応も審査基準も全く違います。
……という事は、クレジットカードを選ぶ際は、国際ブランドよりも、発行会社のサービスをよく確かめる事が重要なのです。
例えば、同じ国際ブランド付きのクレジットカードで、かつ同じ年会費でも、全く保険がついていないものもあれば、海外旅行の保険が自動付帯されているものまであります。
ポイントの還元率が低いものもあれば、高いものもあります。
特定の加盟店で優遇されるものがあります。
パートアルバイトでも作りやすいものもあります。
限度額が高いものがあります。
ご自分の状況・生活にあったサービスを提供しているクレジットカード発行会社を選べば、非常に便利&お得になることも多いんですよ。
冒頭の例は?
それを踏まえると、冒頭の例なら、「なかなかクレジットカードの限度額が上がらなくて」「どこのカード持っているの?」という問いに対して「えっ、ビザだけど……」という回答が、的外れなことがおわかりいただけるでしょう。
繰り返し復習になりますが、VISAは国際ブランドであり、ただの決済機構です。自社でクレジットカードを発行していませんから、限度額(与信枠)をつけることがありません。ですから、限度額を上げないよう設定しているのはクレジットカード発行会社の方ですよね。
ですので、「三井住友カードだよ」とか「三菱UFJニコスだよ」等の発行会社名を言っていれば、会話として成立します。所持しているカードを挙げてください、と言われた時は、発行会社の方を言ってくださいね(そんな時はあまり無いかもしれませんが(^^;))
基本的な解説はここでおしまいです。もうちょっと国際ブランドについて知りたい方は、下もご覧になってみてください。
国際ブランドのライセンス
国際ブランドの中でも、決済カードと言われるVISAとMastercardはただの決済機構であり、元締めであるVISAインターナショナルやMastercardワールドワイドはクレジットカードの発行をしていません。つまり、VISAやMastercardが自社で発行するクレジットカードは存在しないのです。
日本でVISAやMastercardを発行しているのは、1.それぞれの元締めから、直接発行ライセンスを取得している会社。2.発行ライセンスを取得している会社のライセンスで発行する会社があります。
VISA InternationalやMastercard World Wideから直接発行ライセンスを得ている会社
これらは直接契約で発行ライセンスを取得しています。これを、プリンシパルメンバーと呼び、大手のクレジットカード会社なら、ほとんどが直接発行ライセンスを取得しています。
プリンシパル=Principal=「主要な、第一の、先頭に立つ.」といった意味の通り、主要メンバーなわけです。
発行ライセンスを取得している会社のライセンスで発行
発行ライセンスを取得するには厳正な審査(例えばVISAでは消費者金融系では審査に通りません)や莫大な費用がかかります。そこで、既に発行ライセンスを持っている会社と提携して、VISAやMastercardを発行する会社もあります。例えばVIEWカード(VISA/Mastercard)ならUCのライセンス。IYカード(VISA)と小田急カード(VISA/Mastercard)なら三菱UFJニコスのラインセンスでカードを発行しています。
もちろん自分のライセンスで発行している方が偉いとかそういうわけではありません。私たちからすれば、決済できさえすれば全く同じですよね。
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サイト内記事:日本のVisaの盟主的存在:三井住友カード
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